その先を見据えて・・・

ドクターヘリ トピック

今日は、高山ナースとヘリ当番。世の中は平和でした。
CSの兵藤さんのおかげです。たぶん・・・🐝

毎朝点検の後に、機長さんと整備士さんからのブリーフィングがあります。
「本日の日没は、17時5分です。日没間際の要請の場合は、先生、置いていきます!」😱
日が短くなってきました。季節の移り変わりを感じる瞬間です。

ドクターヘリ
撮影は、名(迷?)カメラマンの大橋機長さん。10枚ほど激写された中の一枚。

朝の点検に、ベテラン救命士の竹内さん、ひよっこ救命士の冨部くん、豊田さんが見学にきてくれました。(同じくベテラン救命士の澤木さんは地上待機?でした)
ドクターヘリを要請し、現場で一緒にリアルJPTECやリアルACLSなどの活動を行う方々。ヘリの機内やDr.バックにどのような装備があるのか知ってもらうことも大切なことです。医療スタッフが現場でどんな医療資機材を使って、どんな治療ができるのか。

お互いのホームグラウンドを知ることは大事。
救急科に移籍してから、福井市と浜松市の消防署で救急車同乗をさせていただきました。
犯罪現場で緊迫する中、隊長さんの指示に従い、隊長さんの後ろに隠れて安全確保😃
真っ暗な集落の中で救急要請された家を探し回ったこともありました🏃
自宅で出産となってしまった妊婦さん。臍帯の処置などてきぱき行う救急隊を見てすごいなあと感動しました✨
おいしい消防飯をいただいたり、泊まりの時にはきれいにベットメイキングまでしていただいたり・・・😆

病院に研修にこられる救命士さんたちには、搬入された患者さんが、どのような診療の流れで初療室を退室していくかを知ってもらえるとありがたいです。

ホットラインを聞いて、私達がどんな準備を、すなわち、人員配置・医薬品の準備・ベットの配置をしているか。どんな情報がキーとなって、何を想定し、どんな受け入れ準備が始まるのか。

高齢の患者さんが多いので、「お薬手帳」すなわち内服薬の情報は必須で、研修医も含めみな、カルテに内服薬の情報を細かく記載している姿を見ると思います。患者さんも家族も把握していない病気が内服薬から判明することもあるし、診断に苦慮したときに内服薬を見直したらヒントが見つかることもあります。血液サラサラ系の内服薬の有無は、手術や処置の時に止血をいつもより注意深くした方がよいかの判断材料にもなります。

病状説明の様子。命に関わるような状態の場合、手術や処置の同意書、延命処置に関する説明など、高齢の患者さんでは、ご家族のご意向を伺った時に「若い人(息子・娘)に聞かないと決められない」「私は○○なのでわからない」と言われる方もいらっしゃいます。また、付添いがなかったり、家族連絡がとれていない場合、人手をさいて連絡します。患者さんにとってキーパーソンとなりそうな方はどなたなのか。ホットラインで、付添い家族の有無や関係性を必ず聞く理由がそこにあります。

重症患者さんが立て続けに搬入された場合。患者さん一人に対して多くの医療資源(医師、看護師など)を費やします。また、例えマンパワーがあっても、律速段階になるのは、X線検査やCT検査などの順番待ちです。ホットラインで「多数傷病者の場合、重症はなるべく分散搬送を」と指示するのは、医療資源や搬入後の治療の流れの中での律速段階も理由となります。

他にかかりつけの病院があれば、診療情報提供を得るために、医師が電話をし、場合によっては診療情報提供書の送付依頼を書いてFAXしてもらう作業をしている場面を見ることもあるかと思います。

普段の救急搬送では見れない、搬入後の患者さんの流れや、スタッフの動きなどを知っていただけるとありがたいなあと思います。

私は、大学の救急科で働き始めたころ、恩師に「救急医(ER医)として働くのならば、専門医に引き継いだ患者さんがどんな治療をうけて、どんな経過をたどっていくのかを知っておくことも大事だから、一度は3次の救命センターで研修してきなさい」と言われ、2年間大阪の救命救急センターで研修をしました。専門医に引き継ぐ時にどんな検査や準備をしておくと、自分の手を離れた後の治療がスムーズに進んでいくのか、患者さんの予後の改善に関われるのかを考えて、救急外来で診療をするようになりました。(まだまだ、専門医の先生からご指摘を受けることが多々ありますが・・・💦)

救命士さん達は救急車で搬入したその先を、私達救急医は専門医に引き継いだその先を見据えた診療をすることで、プレホスピタル→初療→専門治療へとつなぎ、患者さんによりよい医療が提供出来ればいいなと思います。

時々、ホットラインで救命士さんたちに厳しいことを言っちゃうかもしれませんが、上記、ご理解の程を~ orz
なむなむ。

救急科 まろきち

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