このページでは聖隷三方原病院と、高度救命救急センターについて紹介しています。
見学に来ていただいたときに、ご案内するコースをお見せする『オンライン病院見学』です。
もちろん、実際に来ていただいての見学も大歓迎です!
病院の案内
聖隷三方原病院は浜松市の北にある郊外型施設です。
きれいなホスピタル・パークに接した病院玄関です。
浜松駅から出るバスが停まるバス停もあります。
病床数は940床で、県内最大です。
玄関から入ったロビーには、浜松まつりのシンボルである大凧が飾られています。
救急外来
聖隷三方原病院の救急外来 (Emergency Room: ER)は重症患者の診療が始まる場所です。
高度救命救急センターであり、1次~3次のあらゆる傷病者を 24時間受け入れています。
診療できない症例はありません。
救急医が常駐するER型救急です。
救急車の受け入れ台数は 5,000~6,000件/年が平均です。
ウォーク・イン症例はおよそ 20,000例/年です。
ホットラインは救急医が受けています。
診療はすべてストレッチャー上で行うので、機動性に優れています。
全ての診療ストレッチャーに 2台ずつモニターが設置されており、カンファレンス・テーブルには全てのモニター情報を統合して表示するセントラル・モニターが設置されています。
ER内にCT撮影装置を設置しており、状態が変わりやすい患者さんのCT撮影も速やかに行なえます。
ウォーク・インの診察スペース (7部屋)が併設しており、万が一ウォーク・イン患者が急変した場合は速やかにER初療室に移送できます。
ERでは救命救急センター所属のナースと活発に業務を行っています。
浜松市の北半分が当院の医療圏なので、搬送数は非常に多いです。
ナースもドクターヘリ診療に参加しており、仕事に対するエンゲージメントが非常に高く、よい雰囲気で働けます。
観察室は初療を終えて結果を待つ患者さんや、経過観察をする患者さんを収容するスペースです。
ベッドが 2台、ストレッチャーが 4台、ソファが 2席で 計 8名の患者さんが入ることが出来ます。
モバイルモニターを装着していれば、ER側でも呼吸・循環の状態をモニタリングできます。
原則として収容時間に制限はありませんので、遠方からの患者さんが平日の日勤帯に外来受診する場合は、日勤帯の始まりまで待機することも出来ます。
ER滞在時間が長くなりますが、カバーしている医療圏がとても広いので、有用な機能です。
清潔な環境の待合スペースです。
コロナ禍に対応するために、席同士の間隔を空けています。
十分な数の席がありますが、混雑時はERに続く廊下に設置しているソファも待合用に使っています。
モダン・レトロの電話ボックスが救急外来の目印です。
ICU
ICUは横方向に 8床あります。
2床ずつ壁で分けられ、夜間の照明や診療音を防いで、せん妄対策になっています。
奥は循環器ユニットのCCUにつながっています。
人の動線に重ならないように、バックヤードにエコーや循環モニタリング機器があります。
ベッドサイドモニターは各ベッドに設置型が備え付けられ、スタッフスペースに全患者情報をワイヤレスで送るセントラル・モニターがあります。
電子カルテの使えるパソコンは、カートに乗っているラップトップが1床に1台、デスクトップ型はカウンターの奥に5つあります。
(COVID-19の重症管理フロアは別にあります)
人工呼吸器はタッチパネル・システムでコンパクトなSERVO-Uを設置しています。
CRRTおよびECMO機器はCE管理倉庫においています。
使用時は臨床工学技士が常駐します。
気管切開などの小規模な手術ができる機器も備えています。
ここで紹介したのは内科症例も管理する救急ICUです。
院内には別に、術後・外科症例を管理するためのサージカルICU(院内ICU)があり、同じく8床あります。
どちらもオープンICUです。
一般病棟 その他
当院の救急科は一般病棟での患者管理も担っています。
プレホスピタル、救急外来、ICU、そして退院までの一般病棟管理を行うことで、一人の患者様を最後まで責任をもって診療しています。
当院はCOVID-19重点医療機関です。
COVID-19に対応する、専用の病棟を有しています。
そこでは入院を要する中等症以上の症例、および人工呼吸器やECMO管理を行う重症症例に対応しています。
当院には全国的に有名なホスピスや、入院病床を有した精神科があることも特徴です。
希望に応じて、院内での他診療科の研修もできます。
ドクターヘリ
屋上ヘリポートは2機分のスペースがあります。
災害時に消防ヘリと連携することを想定しています。
エリア内で最も高い地点で、三方原地域を全て見渡すことができます。
病院見学で最も人気のスポットです。
聖隷三方原病院のドクターヘリは、静岡県の西側半分をカバーしています。
応援要請があれば静岡県の東側や、愛知県に出動することもあります。
当院は若いドクターに、ドクターヘリを経験させています。
ドクターヘリ診療の大きな強み、やりがい、他では得られない経験を大切に考えているからです。
最初はOJT (On the Job Training)として上級医とともに出動します。
12ヶ月のOJT期間を目安に、ひとり立ちします。
2年目の研修医は選択ローテートで救急科を選ぶことで、ドクターヘリ診療を研修できるのが魅力的な特徴です。
当院の研修は経験症例数が多いことが特徴です。
2年目になるとほとんどの研修が自立してできるようになっているので、ドクターヘリ活動でも上級医の指導のもとで診療を行うことが出来ます。
もちろん卒後3年目の救急科専攻医であれば、初年度の4月からドクターヘリ診療に参加できます。
ヘリポートとつながるエレベーターは緊急運転モードにすることができます。
出動コールから 2分以内にドクターヘリに搭乗することができます。
ERから約 20mの距離にあります。
人々が生活する町並み、ハイウェイ、雄大な山間の風景、雲が作る大きな影、そして富士山を見ることができます。
施設と設備
救急科のドクタールーム(医局)はERの裏手にあります。
ERからコールがあった場合、すぐに駆けつけられるようになっています。
カンファレンスや勉強会はここで行われています。
2020年からはリモートで勉強会、およびドクターヘリの検証会もできるようになりました。
救急科医局に専属の事務員さんもいます。
院内図書館です。
種々の医学書が閲覧できる他、人気のある医学雑誌はオンライン契約で職員は自由に閲覧できるようになっています。
救急科がよく利用する雑誌の『INTENSIVIST』や『Hospitalist』もオンラインで閲覧できます。
静かな図書館内で勉強するための机も設置されています。
院内レストラン『シーダイナー』です。
来院者用と職員用の入り口で分かれています。
とてもおいしい食事が食べられます。
メニューが日替わりなのも嬉しいポイントです。
院内にタリーズ・コーヒーもあります。
職員や来院者にとって最高の憩いの場です。
研修のサポート
研修医室では専属スタッフが研修医の研修生活について全面的にサポートしてくれています。
優しいスタッフのおかげで、当院の研修医は楽しく研修生活を送っています。
専門医を取得した医師のキャリア相談にも応じてくれます。
救急科は学生さんの見学を受けることが多いですが、見学生の案内もしてくれます。
研修医室では初期研修に個々のデスクが用意されています。
各世代の研修医が残した写真や記念品に歴史が感じられます。
初期研修医は各学年で 15名です。
あわせて30名が在籍しており、毎年フルマッチしています。