年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず

ドクターヘリ

ブログを書かねばと思いつつ、ちょっと後回しにしていたら、11月になっていました。えっ、今年もあと2か月やん!!

年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず

皆さんは、この漢詩の一節、ご存知ですか?最近、人との出会いは本当に一期一会だなと感じることがあり、そんな感情を書いた漢詩はないかなあと探していて見つけました。最初意味はわからなかったけど、思わず口ずさんでしまいたくなるようなリズムに惹かれました。続きは後半で。

10月のドクターヘリ検証会は、中日本航空のCS村澤さんから、

「離着陸場所の安全管理と情報共有~ドクターヘリの安全運航を目指して~」

線状障害物によるヒヤリ・ハット事例

病院ヘリポート周辺の安全管理

ランデブーポイントの情報共有

についてお話をしていただきました。

ドクターヘリ運航中はベル君の周りに危険なものはないか、私達医療スタッフも後部座席からしっかり見張りをしています。どんな障害物に気を付けなければならないのか、ヒヤリ・ハット事例を通して安全運航に関する知識や情報を共有しました。

また、ヘリを要請してくださる消防隊員さん、ヘリの受け入れでお世話になる地域の病院の方々、そして、地域住民の方々にも、ベル君が安全に飛ぶために必要な大事なことを知ってもらえるとうれしいなと思います。

ベル君を安全に愛していただくために。ダウンウォッシュについて。

ヘリの離着陸時の吹きおろし風のことを言います。離着陸場付近は台風並みの突風が吹く恐れがあります。思いがけないもの(駐車場の看板やコーン、手に持っていたかご)が倒れたり飛んだりします。「あっ、ベル君だ!」と車の扉をうっかり開けてしまうと、突風であおられた扉でけがをしてしまうことも!「あいや~、ヘリコプターかね、なんだいね~」とおじいちゃん、おばあちゃんがうっかり近づいてしまうと、突風にあおられて転倒してしまうおそれが!消防隊員さんや病院職員の方々の誘導にご協力をお願いします。ちょっと離れたところからでも、みなさんの温かいまなざしや、ベル君への愛情は伝わってます!

冒頭の漢詩の続き。

年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず(ねんねんさいさいはなあいにたり、さいさいねんねんひとおなじからず)

劉 希夷の「代悲白頭翁」の詩の一節です。毎年毎年、花は変わらず同じように咲くけど、人の境遇は毎年変化していく。自然の悠久さと人の世の無常を表現しています。

運航開始から20年が経過した今、長年使用してきたランデブーポイントもこの漢詩の一節のような自然の悠久さ(草木が生い茂る)と人の世の無常(土地の用途が変更されたり、新しい建造物が建ったり)を感じる場所が増えてきました。でもこれは感傷に浸っていてはいけないこと。ランデブーポイントは「確実に離着陸でき、救急車(支援車両)と医療スタッフが合流できる場所」でなければなりません。地元に詳しい各消防機関の皆さんやヘリで協働する関係機関の方々と一緒にランデブーポイントの安全管理について情報共有できるよう、ご協力をお願いしています。私たち医療スタッフが安全に、迅速に、確実に患者さんのもとに行けるよう、様々な機関や人たちと連携していけたらと思います。

年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず

この一節、なんかいいなと思ってくれる方がいたらうれしいなと思います。

救急科 まろきち

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